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退職(解雇)後の健康保険の手続き

退職や解雇による離職後、次の就職先が決まっていない場合や、決まっていても次の就職まで空白期間がある場合、パートやアルバイトのため就職先の健康保険に加入しない場合などは、国民健康保険に加入するか、従前の健康保険(全国健康保険協会や健康保険組合)に任意継続として加入することになります。

また、家族が加入する被用者保険の被扶養者として認定を受けるという選択肢もあります。

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憶えておきたいのは、どのような立場でも、必ず何らかの公的医療保険には加入しなければならないということです。


1.国民健康保険への加入
国民健康保険に加入する場合は、退職日の翌日から14日以内に市区町村の国民健康保険担当窓口に届出を行います。

届出書類や必要となるもの
①国民健康保険被保険者資格取得届
②会社等が発行する資格喪失証明書又は雇用保険被保険者離職票など退職した
 ことを証明できる書類
③印鑑
④すでに世帯の中に国民健康保険の加入者がいる場合は、その保険証

※市区町村によって若干の違いがあります。

国民健康保険料は、前年の1月から12月までの所得に応じて計算されます。そのほか固定資産税に応じて計算される部分や1世帯当り定額を加算される部分などがあり、市区町村によって違ってきますので窓口で計算してもらうといいでしょう。

また、保険料は、国民健康保険の資格が発生した月から徴収されますので、例えば6月に会社を退職し、その後届出をおこなわず10月頃に届出を行ったとしても6月に遡って収めることとなります。(その間の医療費は、保険証がないので全額自己負担となってしまいます。)

退職によって収入が著しく減少したなどの理由により保険料を納付することが困難となった場合は、減免制度がありますので窓口へ相談することが必要です。

icon 退職者医療制度
退職者医療制度とは、職場を退職し、厚生年金保険や共済組合などの被用者年金の老齢(退職)給付を受けられる人を対象とした制度で、国民健康保険制度の中に組み込まれて運営されている医療保険制度です。

(対象となる人)
①国民健康保険に加入している65歳未満の人で、
②厚生年金保険や共済組合などの年金を受けている人で、加入期間が20年以上、
 もしくは40歳以降10年以上ある人

年金の受給権が発生した日が加入日となり、加入の際は、年金証書や年金の受給権があることを証明できる書類が必要となります。保険料の額や給付の内容は、通常の国民健康保険と同じです。

なお、この制度は、平成20年から後期高齢者医療制度がはじまったことにより廃止されることとなり、平成27年3月31日(26年度末)までは移行期間として存続されることになっていますが、平成27年3月31日までにこの制度に該当されている方は、その方が65歳になるまでの間は資格が継続されます。

2.任意継続被保険者
任意継続とは、退職日までに継続した2か月以上の被保険者期間があれば、退職後も2年間従前の健康保険に加入できる制度のことです。

任意継続被保険者になるためには、全国健康保険協会管掌健康保険の場合は、退職日の翌日から20日以内に同協会の都道府県支部に申請しなければなりません。

健康保険組合に加入していた場合も、退職日の翌日から20日以内に従前に加入していた健康保険組合へ申請します。

いずれの場合でも、提出期限(退職日の翌日から20日以内)を厳守することが必要です。

届出書類や必要となるもの
①健康保険任意継続被保険者資格取得申請書
②被扶養者がいる場合は、健康保険被扶養者異動届と証明書

任意継続の保険料については、在職中事業主が負担していた分も含めて納付することになりますが、上限があります。

なお、原則として6か月、又は1年間分をまとめて納付すると割り引かれる前納制度があります。

3.家族の被扶養者として認定を受ける
家族が被用者保険に加入していて、退職者がその家族の三親等以内の親族であってその人によって生計を維持されていると認められるときは、被扶養者として保険料を負担することなく健康保険に加入することができます。

ただし、退職者に収入がある場合は、次の基準を満たすことが必要です。

収入がある人の認定基準
同居・・認定対象者の年収が130万円未満で被保険者の年収の1/2未満
別居・・認定対象者の年収が130万円未満で被保険者の援助額より少ないこと
(認定対象者が60歳以上、又は傷害厚生年金を受けられる程度の障害者である場合には180万円未満となります。)

なお、退職後雇用保険の失業給付を受ける場合には、日額相当分が3,612円(60歳以上、又は傷害厚生年金を受けられる程度の障害者である場合には5,000円)以上であると、失業給付を受けている期間は被扶養者とはなれません。

ただし健康保険組合の場合は、扱いが異なることがありますので確認が必要です。

被扶養者の認定を受けるためには、被扶養者に該当した日から5日以内に家族の勤務先経由で管轄の年金事務所又は健康保険組合に手続きを行います。

届出書類や必要となるもの
①健康保険被扶養者異動届
②収入を確認するための書類、同居確認が必要な親族である場合は住民票など

なお、20歳以上60歳未満の被扶養配偶者の場合は、国民年金第3号被保険者の手続きも必要です。

icon 退職後加入する国民健康保険と任意継続、どちらが得か?
保険料については、加入時は任意継続の方が安い場合であっても、その後所得が下がり、次年度以降になると国民健康保険の方が安くなる場合があります。

任意継続の保険料は、被保険者である間は、保険料率や保険料の上限額が改定される場合以外は基本的に同じです。

また再就職して健康保険に加入したときや、保険料を納付期日までに納付しないときなどは資格を喪失することになりますが、それ以外は2年間は加入しなければならないことになっているため、自分の都合で国民健康保険に変更できないなどの制約があります。

給付について考えてみると、どちらも医療費の負担は3割です。

任意継続には、以前は傷病手当金や出産手当金という国民健康保険にはない給付がありましたが、健康保険法の改正によりなくなったため、給付面での差はほとんどなくなったといえます。

なお、傷病手当金や出産手当金については、従前の健康保険の資格を喪失する日の前日(=退職日)までに継続した1年以上の被保険者期間があり、退職日までに1日でも受けうる状態にあれば、退職後(国民健康保険加入後)も引続き受けることができます。

その他、健康保険組合の任意継続には、附加給付という独自給付がプラスされる場合があります。(全国健康保険協会管掌健康保険には、附加給付はありません。)



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